先月(2013年)3月29日に、平成25年度税制改正法案である「所得税法等の一部を改正する法律案」及び「地方税法の一部を改正する法律案」が、参議院で可決、成立となりました。

今回の税制改正で、相続税の基本的な部分で2つのポイントで増税となる改正がなされています。

1つが、二億円を超え三億円以下の金額に対する税率が40%から45%に、六億円を超える金額に対する税率が50%から55%となる、高額な一部金額部分に対する税率のアップです。

そしてもう1つが、基礎控除の減額です。

うち、前者の税率アップについて結論から申し上げますと、ここでいう「金額」(金額が何を指すかという説明は今回は省きます)が二億円を超える方は極めて限られます。おそらく、福岡国税局管内(福岡県、佐賀県、長崎県)でこの改正の影響を受ける相続の件数は、多めにみても年30件もいかないのでは、と思われます。

後者の基礎控除の減額ですが、こちらは相続税の課税額が発生するラインが下がることになります。従って、今まで相続税が発生していた人全員に加え、今までであれば相続税が発生しなかった人も影響を受けることになります。

基礎控除の減額の具体的内容と相続税額の影響については、次回以降の更新で触れていく予定です。

(追記) ちなみに、いつからこの改正が適用されるかですが、平成27年1月1日より適用です。よく聞かれるので追記しました。